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人は誰しもが身勝手なもの

○26日の練習で感じたこと

 26日(土)伏見北堀公園地域体育館にて練習をしました。テストや修学旅行の関係で参加者が少なく、男子8名、女子6名の参加でした。

 男子は最後、2対2のビーチ形式の練習をしました。その中で、感じたことを2点、まとめようと思います。まず1つ目は、人は誰しもが身勝手な考えを持ってプレーしているということ。2つ目は、ミスをした時に、すぐにごめんなさい、すみませんと謝ってしまうことです。

①人は誰しもが身勝手な考えを持っていること

 先日、ビーチ形式の2対2を中学1年生以下の4人でチーム分けを行いました。

 初心者も含んでいるため、プレーがどうこうということは差し置いて、積極的に自分からボールに向かっていくことで、バレーのプレー方法を学ぶことを目的としていました。

 サーブカットやパスでボールを弾いてしまうことは想定内でしたが、それ以上に、自分に向かってきているボールを急にかわしたり、繋げるボールでも2本目で返してしまったりということがありました。

 これらのことから、少しの仮説を立てて見ました。

①自分がどんな人間か、周りの人は理解してくれいている。

②今、自分がやろうとしていることは、相手が分かってくれている。

③今、自分がやってほしいことを、相手が分かってくれいている。

④ ①~③を踏まえて、周りの人は自分のことを理解して、行動してくれる、助けてくれる。

 以上のような観点から、人は誰しもが身勝手で都合のいい考え(理想)をする生き物であること、しかし、周りの人はあなたのことは何も分からないという現実があるということ。この理想と現実には大きなギャップがあります。このギャップが原因で、ケンカしたり、ストレスをため込んだり、プレー中のミス、失点に繋がったりします。

 では、その解決のためにすべきことは何か。とても簡単で、プレーが上手だろうが下手だろうが、誰しもができることです。つまり、自分の意志を声を出して表明することです。そのことを指示した後、それまですぐに落ちていたボールが、急に繋がりだし、長いラリーができました。決して上手なプレーとは言えません。しかし、少し意識が変わるだけで、ボールは繋がることを自分たちで実現しました。

 課題はたくさんありますが、自分ができることは確実に、その上でもっとボールを繋げるために、次の人がプレーしやすいために、そして、得点するために、できることを増やしていこうと思います。

 

②すぐに謝ってしまうこと

 皆さんは、プレー中ミスをした時に、何を言いますか?多くの人は、ごめんなさい、すみません、と言っていませんか?このような言葉を言ってしまうことが、大変危ういなと感じました。

 その危うさの正体は、思考停止。つまり、せっかくミスできたのに、次のプレーに繋げずに終わらしてしまうということです。例えば、試合中にサーブカットを弾いてしまうということがあったとします。そこでごめんなさいということは、自分のプレーがそこで終わってしまいます。しかし、弾いたとしても、弾き方によってはカバーできますし、誰かがカバーするために走っているかもしれません。ならば、ミスした瞬間に言うべきことは、ごめんなさいではなく、カバーに走ってくれている人に自分がどこにいるのか、ボールを戻して欲しい具体的な場所を指示する声をだすことではないでしょうか。

 この例えでいうと、ごめんなさいと言った時点で、弾いたボールを追っておらず、せっかくカバーに走ってくれている人がどこにボールを返したらいいか分からないばかりか、カバーしたボールがラストボールにできず失点になってしまいます。ですが、弾いたボールをすぐに追い、カバーに走ってくれていることを確認したら、その人の実力を考えて、繋いでくれるボールがどこに欲しいのか、自分がどこにいるのか、自分はどこに移動すべきかを考え、声を出し、行動すれば、ボールが繋がり、得点のチャンスを作ることができます。

 お見合いという典型的なミスがあります。もしこれを、いつもごめん、ごめん、で済ましていると次も同じ場所にボールが来た時に、再度お見合いをしてしまうことになります。解決方法はとても簡単で、自分が取るという声を出して意思表示すること、もしくは相手に任したという指示の声を出すことです。

 ごめんなさいで終わらす危うさというのは、バレーボールだけに限らず、社会生活の中でも同様に言えることです。テストの点数が思ったより悪かった場合に、ごめんなさいで終わらしてしまうと、何故点数が低かったのかという原因分析をしないことになります。ただのケアレスミスが多かったのか、勉強時間が少なかったのか、もっと根本的に内容を理解できていないのか、その原因次第でテスト後の勉強の仕方は変わると思います。

 ごめんなさいというのは、試合が終わってから、反省が終わってから、本当にごめんなさいという場面があった時に言えばいいと思います。それよりもプレー中は、意思表示や指示の声を出すことや今、自分がチームメイトができることの現状を性格に把握して、今自分ができることに全力を尽くすことが大事だと思います。

③最後に

 バレーボールは1人が続けてプレーできない競技です。だから、次にプレーする人、最後にプレーする人のことを考えて、自分はどうプレーしたらいいのかを考え、実践を繰り返していくものだと思います。

 他の人は自分のことを分かってくれている、動いてくれいていると思っているとすれば、それは大変身勝手な考えで、プレーが繋がらない原因であること。そして、すぐにごめんなさいと言ってしまうことは、その身勝手なプレーをその後も続けてしまう原因であること。この2点を、先日の練習の中で感じました。しかし、いずれにしても自分の意志を、考えを声に出して表明することで、解決の糸口が見つかります。そして、声を出すことは、プレーの上手・下手に関係なく簡単にできることです。

 もし、下手だから迷惑をかけてしまうと思って、プレーが消極的になったり、声を出さなかったりすることは、下手だから迷惑なのではなく、自分ができることすらしないから迷惑となるのです。バレーボールは1人で続けてプレーできない競技です。自分がプレーした後は、誰かがボールを繋がないといけないのです。自分がプレーしたボールの責任を自分でとることができない時点で、世界のトッププレーヤーでも,他人に迷惑をかけてバレーボールをしていると言えるでしょう。

 以上のことを踏まえて、これから自分から声を出してプレーしにいくようにしていきましょう。